
「小学生の親必読 将来、東大に合格する子の「算数脳」の育て方」のレビューです。(なぜかAmazonにも楽天にもレビューがついていませんでした。)
この本の著者は、小杉拓也先生。
東京大学経済学部卒。IT関連会社を経て、中学受験塾SAPIXグループの個別指導塾の講師へ。その後、プロ家庭教師として独立。2012年3月個別指導塾「志進ゼミナール」を埼玉で開業。塾経営とプロ家庭教師を並行して行っているそうです。
この本のメインテーマは、”「計算力+3つの力」をマスターすれば大丈夫!”
小学校の算数ができるようになるために、東大出身のカリスマ講師が、試行錯誤のすえに生み出した全く新しい手法を徹底解説するという本です。
目標が東大に合格する子を目指すだけあって、算数が苦手だった私が知らないことばかり。算数が苦手だった小学生の時の私にこの方法教えてあげたい!!と思ってしまいました。
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「計算力+3つの力」って何?
計算力
計算力とは、一般的に言われている計算力のことです。
早く正確に計算するためには、計算練習を行うことが一般的に大切と言われていますが、それに加えて、質を高めることが大切だそうです。
質とは、いわゆる「計算の工夫」や「暗算術」やと言われる計算法です。
たくさんの計算練習をしているのに、テストになるとケアレスミスをしてしまうのは、質にこだわった計算練習ができていないからだそう。
分数と少数の変換の暗記だったり、分配法則や変換法則、結合法則などの計算の工夫に加え、他の多くの子どもが知らないけれど非常に効率的な方法が紹介されてありました。
計算を効率的にする方法を低学年から勉強するなら、ドラえもんの学習シリーズがうまくまとまっています。小学生でも簡単に理解できる方法がまとめてあるので、まずはここからかな。
「小学生の親必読 将来、東大に合格する子の「算数脳」の育て方」に載っている”多くの子供が知らないけれど、非常に効率的な方法”というのは、正直計算をやっとやりこなしているレベルの子は、混乱するかも。
それなりに計算ができるようになったけど、もっと質を高めたいという子がこの方法を習得するといいように思います。
この本に載っている計算方法以外にもいろいろな計算テクニックが書かれてあるのが、ビジネスパーソンに向けて書かれたこの本。小杉先生が書いています。
3つの力
つかむ力
問題で何を問われているかを正確につかむ力のこと。
計算がやっと人並みにできるようになった息子が、次に苦手としている分野です。
1年生のうちは、文章題があってもそんなに難しくないはずなのですが、読み飛ばしたり勘違いしていたりすることが最近目立ってきました。
国語力がない?文字が多いと読む気がなくなるの?など色々考えていたのですが、そんな息子にぴったりな内容だったので、こちらは早速実践です!
するべきことはまず、問題文に「マルとせん」をつけるということ。
そして、「問題文を図に表す」といいそうなのですが、低学年のうちは図という抽象的な考え方は理解できなさそうなので、問題文を絵で書くといいのかもしれません。
問題文を絵で描くといえば、「どんぐり倶楽部」。最近、どんぐり倶楽部の勉強法が気になります。
ためす力
ある方法を試して失敗したなら、次の方法をどんどん試していく中で、正しい解き方を見つける力。
できる子どもほど「あきらめ」が悪いそうです。これってもともとその子に備わった素質みたいなものなのだと思っていたのですが、この力も伸ばすことができるそうです。
しかも子どもの「ためす力」を伸ばすのは親の役割だそう!!
息子があきらめが早いのは、私が原因だったのかぁ。おそらく私自身がためす力がないため、それが息子にも影響していたのでしょう。
「ためす力」を伸ばすには、子どもの実力でギリギリ溶けそうな図形の問題、ひとひねり、ふたひねりして解ける図形の問題に取り組むのがいいそうなので、試してみようと思います。
とりあえず、この辺りの本を購入。息子のやる気を見ながら少しずつやっていきます。
筋道を立てる力
「AだからB,BだからC」と言うように、順々に正しく筋道を考えていく力。
テキストに載っている問題は解けるのに、テストで問題形式が少し変わっただけで解けなくなると言うタイプは「筋道を立てる力」が不足しているそうです。
中学、高校と、まさしく私がこのパターンでした。
公文式に通い計算は得意だったものの、数学になると一気に点数が悪くなったのは、この「筋道を立てる力」が欠如していたためだったのか、と。
公文は計算が早くなるけれど、考える問題、文章問題が苦手になる子が多いと良く言われていますが、「筋道を立てる力」を家庭で補う必要があるのですね。
私のように公文に行っていた子はあと伸びしないと言われています。
公文のメリットデメリットをよく理解して、うまく利用することが大切と言うことをこの本に書いています。
中学受験をする家庭では小学校3年生までに中学の数学が終わるのを目指すようですが、まさしくこれは塾で勉強するための下地づくりとして、公文で計算力を身につけるという、公文の効果的な利用法なのでしょう。
さいごに
中学受験はパターン学習をすればなんとかなるとも言われるようですが、この本はまさしくそのパターンを理解するためのノウハウについても書いてありました。
これを知っていれば、効率的にそのパターンが身につけられるのではないかと思います。(出題範囲を網羅しているかはわかりませんが。)
塾ではこのような内容をどの程度教えてくれるものなのでしょうか。
塾に通うと当たり前に身につくようなことなのか、その辺りがわかりませんが、この本を読んでいると、この「計算力+3つの力」は、受験においてなくてはならない能力であり、これをマスターすれば、算数の得意ではない息子も中学受験でいい結果が残せるのでは?と思ってしまいました。
「計算力+3つの力」のほとんどは、低学年ではまだ習っていないことばかり。4〜5年生にもう一度読み直したい本です。
この本を書いた小杉拓也先生は他にもいくつか本を出版しています。
「小学校6年分の算数が教えられるほどよくわかる」の本のAmazonでのレビューがよかったので、こちらの本を読みたいと思ったのですが、なぜか売り切れています。
近くの図書館にはありましたが、貸出中。
予約をして是非読んでみようと思います。
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